大判例

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大阪高等裁判所 昭和27年(う)1732号 判決

原判決において同被告人が別紙第二表、第四表記載のメチルプロパミン原末を販売目的で貯蔵した旨判示していることは所論のとおりである。

ところで原判決がこの点に関し挙示する証拠によると、右原末については買受希望者が来店の都度仕入先たる被告人岡野松之助方から取り寄せその場で直ちに買受入に手交していたもので被告人中川常記(もつとも別紙第二表記載(1)乃至(4)については同被告人自身では取引の衝にあたつていないことは所論のとおりであるが、同被告人がその主宰する日光薬品株式会社の社員中井弘をして被告人名義で売買取引を行わせ口銭の六割を自ら取得しておることが証拠上明らかであるから本件のような所為に関するかぎり右中井の所為については法律上同被告人の所為と同視すべきである。)としては単に瞬間的に所持していたことが窺われるだけであつて継続的に保管したことを認めるに足るものがない。ところで薬事法第三一条にいわゆる貯蔵というのは単に瞬間的に所持するだけでは足りないのであつて時間的に継続して保管することを要するものと解すべく、従つて以上のような形態における所持は同法条にいわゆる貯蔵とはいえないのにかかわらず、原判決がこれを貯蔵と認定したのは失当であり右は判決に影響することもちろんであるから、論旨はその理由がある。

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